2011/04/24

4月18日チャリティライブその2

チャリティライブ観戦レポートその2です。
雑感を並べてみます。

まず出演者ですが、

【第一部】 クラシック&J-POP 
岡田直樹(テノール歌手)/横山隆臣(作曲家・ピアニスト)
竹本洋介/堤千代司/徳寄瞬(シンガーソングライター)

【第二部】 邦楽・和楽器
仲林光子(琵琶・箏)/仲林利恵(みさと笛・能管)
柳家小春(寄席三味線)/菊地良則(尺八)
影山伊作/友野龍士/的場凜(和太鼓)
チェ・ジェチヨル(チャンゴ・ケンガリ他)
仙堂新太郎(小鼓他、音楽コーディネータ)

【第三部】 セッションライブ

という感じでした。


江戸囃子と歌舞伎の黒御簾音楽を題材にした「まつり幻想曲」。
仙堂師匠と友野龍士の「古典バトル」では、さすがに師匠が格の違いを見せつけていましたが、二人の“ブレスト古典ビート”はなかなか圧巻で、利恵さんの能管とのからみも実に見応えがありました。


龍士と影山さんの大太鼓バトルも含め、和太鼓奏者群は気合いの入った魂の演奏。犠牲者を悼みながら、自らの命を確認するかのようでした。


ここに韓国打楽器チャンゴのチェさんが参戦し、一転して「異種格闘技戦」へ。
和楽器奏者たちのつっこんだ魂をいったん平衡に引き戻した上で、手に汗握るビートバトルを展開!
和が現代的リズムを奏でるなかで、海の向こうから古典の風と香を呼んできたチェさんのパフォーマンスでした。
的場凜ちゃんの桶太鼓も、女性とは思えない?芯のある音で男3人と真っ向勝負。かつぎ桶は重力に頼りにくいところを筋力でカバーするため、“筋肉に邪魔されない”女性の打法のメリットが出にくいのですが、さすが厳しい世界を生きてきた凜ちゃんです。

曲は仙堂さんの「海わたる風」でしたが、The J.B.'fでもやってみたくなりました。
とうていこの日のようには出来ないでしょうが、固定メンバー故に「持ち曲」に出来るので、精進したいと思います。

和太鼓演奏の他、吉原のお座敷の音楽や、利恵さんのご母堂・光子さんの箏・琵琶など多彩な内容で、「隅田川の花火は明暦の大火の鎮魂からはじまった」という話も聞け、いろいろと考えさせられるステージでした。

2011/04/19

悼む人

昨日、震災後初めて「チャリティーライブ」を見に行った。その感想、というより改めて考えたこと。

被災地の状況を見るにつけ、いてもたってもいられない思いが強まる一方、仕事を投げ出すわけにもいかず、また、職業自体が損害保険という「ピンチのときのサポート」という性格上、それに勤しむことで、いまの苦難解決の力に少しでもなっていればいい、と言い聞かせてきた。

しかし太鼓打ちの端くれとして、いま何かをやるべきだがいったい何を…と、逡巡は折り重なっていった。
そうこうしているうちに1カ月くらいたって、ある朝震災のニュースを見て急に涙が出てきた。その後はもう、何を見ても目が潤む状態。ことの大きさを受け止めきれずただ慄いていた心が、ようやく事態に直面し始めた気がした。

何か心が宙にさまよっている状態のなかで、「自粛」している場合じゃない、何かしなきゃ、とチャリティーやら支援イベントやらいろいろ具体化を始める一方で、「何か忘れているんじゃないか」と心の隅に常にあった気持ちの正体が、最近になってようやくわかった。

それは、「死を悼む」ということ。

被害が直撃した地の人たちは、亡くなった家族や友人のことを心に大切にしまいながら、必死で明日を迎えようとしておられるのだと思う。そして東京でもいろんな人たちが、前に進んでいくための知恵と力を出し合い、アーティストはそれを応援したり、広げたり呼びかけたり、小さくならずにがんばっている。

だけど、足下を見ること、後ろを振り返ることを忘れていたのではないか。少なくとも自分自身はそうだった。
死びとの歳を数えてもしょうがない、と言われたりもするけど、これだけ多くの人が不幸な亡くなり方をした、そのことを心に刻みつけることは、やっぱり絶対に必要なのだと思う。

起こるべくして起こった災害、しかしあってはならない死、矛盾したこの二つを社会としてどう受け止めるのか、そのためにもまず死者と向きあい死を悼むのだ。

芸術には、人間のただ一つの感情の表現のすべてにすることが許されている。
そして過去の事実とそのときの感情を音に刻み、後世の人間の心に伝える威厳と尊厳が、音楽にはある。

悼みの曲は世界のどこにでもある。

この日のライブでも、追悼の歌が歌われ、花火のルーツが鎮魂にあることが語られ、自分の気持ちを確かめることができた。

日本には、世界中で演奏されている鎮魂の打楽器曲がある。自分にできるレベルの曲じゃないけど、挑戦してみることにした。

(2011.4.18.表参道スパイラルCAYにて。ライブの感想は次回)

2011/04/01

PLAY FOR JAPAN !!

海外からの"Pray for Japan"のメッセージに応えてか、日本のミュージシャンたちが1枚1000円の震災救済支援コンピ・アルバムのリリースを重ねています。すでにvol.10まで作成され、300万円を超える売り上げが義援金として送られたとのこと。

Vol.7にはアラゲホンジの「真昼のゆめ」が、彼らの1stアルバムリリースに先駆けて収録されています。
その他、S.F.U.の中川さん、トンコリのOKIさんなどの大御所も含め、200近いアーティストが参加しています。

以下、制作者のメッセージと収録アーティストをご紹介します。ぜひ、1枚2枚とお買い求めください。
僕はとりあえず2,3,4,5,7あたり買います。
タイトルをクリックすれば、購入サイトに飛べます。

<以下転載>
東日本大地震救済支援コンピレーション・アルバムです。アルバム・タイトル『Play fo Japan』には、「日本の未来のために演奏する」と言う意味を込めています。我々の思いが、少しでも被災地に届きますように。みなさん、一緒に、粘り強く、再建と復興をめざして歩んでいきましょう。

DL期間 : 2011年3月17日〜2011年6月16日
ディレクター : 小林美香子 / 佐々木亘
マスタリング : 岩谷啓士郎
ジャケット・デザイン : 名倉剛志

Play for Japan Vol.1
あたりめ, ハレルヤ, Labor, Parts, MONO, ウミネコサウンズ, オガサワラヒロユキ, sgt., Aureole, world's end girlfriend, number0, TREMORELA, クラムボン, MODLUNG, holiday in tampere club, FLEET, clams, the chef cooks me BAND, フラバルス, Asohgi, elekibass

Play for Japan vol.2
ハリー細野, THE CHOW CHOW CATS, TOSHIYUKI YASUDA, DODDODO, Kama Aina, 菊地成孔, STUTS, BiS, SHABUSHABU, African Head Charge, 高田 漣, ショピン, 加納良英(and Young...), superdumb, ASUNA, 沖 仁, ヴァガボンドcpa, コシミハル, Shinji Masuko a.k.a DMBQ / Boredoms

Play for Japan Vol.3
ゆーきゃん, エマーソン北村,Fragment, NGATARI, Kip Hanrahan, JAZZIDA GRANDE, BESHALIST, JB, keiichiro shibuya, EeL, BooT, convex level, とりP, YAMANE, Paranel, EeMu, audio active, タカラダミチノブ, Pawn, Geskia, 不可思議/wonderboy

Play for Japan Vol.4
イリシットツボイ, ECD, LIKKLE MAI, Limited Express (has gone?), TIALA, the mornings, moools, BLACK GANION, Saddles, あらかじめ決められた恋人たちへ, SAFARI, TRADEMARKS, MASTERPEACE, ガロリンズ, OKI DUB AINU BAND, GOD'S GUTS, Earth No Mad From SIMI LAB, younGSounds, pasadena and クリテツ, V/ACATION

Play for Japan Vol.5
朝日美穂, folk enough, nontroppo, halos, STARBOARD, ユピトーク, 松崎ナオ, World Standard, ロボピッチャー, SEBASTIAN X, SAKANA, 青葉市子, 柳原陽一郎, 佐久間正英(Masahide Sakuma), WEARE!, BOWZ, NolenNiu-de-Ossi, THE CORONA, Traks Boys

Play for Japan Vol.6
dry as dust, おとぎ話, THE BITE, worst taste, Weekend, SPANOVA, lily of the valley, 東京カランコロン, Turntable Films, This World Is Mine, Sorrys!, broken little sister, 石毛輝, アナ, トレモロイド, 空中ループ, idea of joke, LITTLE CREATURES, PaperBagLunchbox

Play for Japan vol.7
山田庵巳, 日比谷カタン, acari, VIDEO, Kanina, ツチヤニボンド, ひらくドア, PLASTIC GIRL IN CLOSET, swimmingpoo1, MOROHA, 半澤則吉, 高畠俊太郎, 井乃頭蓄音団, HELLO HAWK, BLUEⅢ, 呂布, アラゲホンジ, カナタトクラス, 金田康平(aka.THE ラブ人間), 中川敬(ソウル・フラワー・ユニオン)

Play for Japan vol.8
佐立努, 転校生(WEEKEND), FLOWER TRIANGLE, Panorama Family, MACKA-CHIN, HAIIRO DE ROSSI, Ambient Chameleon, TREMORELA, DOTAMA, the SHUWA, joseph nothing, us, Tam Tam, ときめき☆ジャンボジャンボ, LIKA, G-Ampere, JUICEBOXXX, BUPPON, Shingo Suzuki, VOLO+piz? Tracked by jjjj

Play for Japan vol.9
俺はこんなもんじゃない, 4CE FINGER, Mitsunori Sakano, WEEKEND, sakuHana, gimmickaholic, GROUNDCOVER., fishing with john, Handsomeboy Technique, キツネの嫁入り, 白波多カミン, FLUID, Vampillia, Currots, スガダイロー, GAGAKIRISE, 柳原陽一郎, BALLOONS, BEAT CARAVAN, SOSITE, 笹口騒音ハーモニカ(太平洋不知火楽団), ドブロク

Play for Japan vol.10
Polar Chalors (HATA from Dachambo, SINSUKE FUJIEDA), Tyme., imaginion, PADOK, 有明け, 中村好伸, 綾戸智恵, sominica, 夢中夢, グリンフィールドのアフターダーク, Gak Sato, Shinsaku Moriyama from PETSET, minamo, monocism, üka, 坂本美雨 with 中島ノブユキ+高田漣, enami Taisuke(江南泰佐), Harp On Mouth Sextet, 4 bonjour's parties