2012/05/31

2012年5月!!その1




太鼓叩いて30年余り。この10年で少しいろんなことが見えてきた感じがしています。

それを大事にしながら活動してきましたが、その思いがすごく報われた気がした、2012年5月でした。

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GONNAは、和太鼓を器楽演奏のための音楽に発展させるうえで、とてもチャレンジングなことをやってきました。たくさんのプロ集団を見てきましたが、エネルギーとコミュニケーションパワーをアンサンブルとステージングの高い次元で融合させている、という点では日本で右に出るものはない、と僕は思っています。

借金をして太鼓を買い、常に「背水の陣」で走り続けてきたGONNA。命を賭けてしか生まれないビートと、一方的な「メッセージ性」だけでなく「おまえはどうだ!?」と言わんばかりのコミュニケーション力。自分には欠けている、というか上手く表現できない部分でもあり、多くの太鼓仲間に見てもらいたいと、首都圏でGONNAを売り込んできました。


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アラゲホンジは、僕が市井の太鼓打ちとしてもっとも尊敬する一人、古尾谷悠子さんのつながりで出会いました。詳細は紹介記事で書きましたが、このバンドに僕の太鼓仲間がが3人、正・補の違いはありますがメンバーとして参加しています。

とりわけ、龍ちゃん(友野龍士)が参加することになって、長年の僕の思いの一つが成就しつつあります。

たいへんおこがましい言い方かも知れませんが、The J.B.'fの活動を始めた理由は、「一人ではできないことをやろう」「自分たちしかやらないことをやろう」というものでした。

たまたま、僕以外の3人は障害を持っていたこともあり、僕が何か手伝えれば、と思っていました。鼻歌を採譜したり、楽譜をシーケンサーに打ち込んで音源作ったり、自分以外のパートを全部覚えたり(笛は無理ですが)、時間も労力もかかりましたが、勉強になることばかりでした。

それでも難しかったのは、それぞれのパートにどんな役割があり、何を求められているのか、それを把握しながら表現を探ることでした。

とくに普段は「主役」の座にいることが多い龍ちゃんにとって、「他人が求める音」をどう感じどう作るのか、苦労の連続だったと思います。もちろん僕らもですが。

そんなとき、アラゲホンジで小澤さとさんの太鼓を見て、「やっぱりこれからの太鼓打ちは伴奏もちゃんとできないと」と思っていたところ、リーダーの齋藤さんのお声かけで、龍ちゃんもバンドに参加することになりました。

演奏者としての厳しいミュージシャンシップと歌うたいとしての大きな包容力を併せ持つ齋藤さんと、さと大先輩のもとで、えがたい場をあたえてもらい、まばゆい才能の光に目を奪われるだけでは見えない部分に少しでも光をあてることができたと自負しています。

僕個人ができることはほんの微々たることですが、幸運にも広がる繋がりの中で、いろんなことを学べる人とたくさん出会うことができました。

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そんなこんなで5月6日、アラゲホンジとGONNAの対バンが実現。生命力に満ちあふれたライブになり、会場にさせていただいた元住吉Powers2の方々にもすごく喜んでもらえました。

GONNA「太鼓打ちの休日」

アラゲホンジ

定番・鉄板「りんご追分」で共演!


5月19日には、第6回を迎えた「友野龍士わくわく和太鼓コンサート」がありました。ピアノやサックスとのコラボ、弦楽器との共演などこれまでいろいろやってきましたが、今回初めて「主役ではない龍ちゃん」を見てもらうことができました。もちろんアラゲホンジで。

アラゲホンジ&ソーシャルワーカーズ&響&きんた

友野龍士作曲「龍さわぐ」。
この日は他に「流星群」「江戸」「一打入魂」「夢日和」と計5曲の龍士作の曲を披露


「龍ちゃんコンサート」と題された企画のなかで脇役の龍士を見せることに不安や懸念もなくはなかったのですが、歌の力というのはすごいものでした。30年太鼓をやってきて、「やっぱり人間の声に勝てる楽器はない」と最近よく思うのですが、それがすごくいい形で表現できたと思います。

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そしてなんと言っても、5月13日のトーキョー・ワッショイの成功が頭から離れません。(自分が出たから、ってのもありますが・・笑)

トーキョー・ワッショイ!!

...長くなるので次にまわします。

(つづく)