金も時間も限られてるなか、ワンマンでもないし、ICOCAやめよか迷っていましたが、行ってよかった、というより、行くのやめなくてよかった、という感じのライブでした。
バンドでやっていたfra-foa時代は欠かさずライブに足を運びましたが、彼女がソロになり故郷の仙台に拠を移してからは、都内ライブにはスケジュールがあわずずっと行けていませんでした。
何年か振りに彼女の歌を聴き、あのマグマのようなエネルギーは健在、というか、4人一組というバンド時代より、一アーティストとして裸になった彼女のパワーと独特のエキセントリックさ、「恐ろしさ」ともいえるほどの圧倒的な破壊力がいっそう剥き出しになっていました。
歌とサウンドの根底に流れる、生きることへの絶望と渇望という矛盾が生み出す巨大なエネルギー。
一つのものごとの相反する両側面を捉えることは、その本質をつかむ重要な観点の一つですが、彼女の詞やインタビューなどを見ていると、彼女はものごとの矛盾を捉えることに関し、実に卓越したものがあります。
生きることの矛盾、というより「生きていくこと」の矛盾、ロックのモチベーションそのものですが、それを歌とサウンド、そしてステージングにまで一貫させて昇華させることができる、稀有なアーティストだと思います。
(2010.11.12 渋谷チェルシーホテル)
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